「ライスレジン」とは

 「ライスレジン」とは、お米由来の国産バイオマスプラスチックであり、原料となるポリエチレンなどに精白米を混ぜることで、従来の石油系プラスチック含有量を大幅に減らすことができます。また、その原料となるお米は、ふるい上の規格品以外に特定米穀、屑米、破砕精米なども使用することが可能なことから、SDGsの実践やCO2増減に影響を与えない「カーボンニュートラル」の性質を持ちながら、従来のプラスチックと比べてもコスト面や成形性、強度などは同等品質となる新時代のプラスチック素材です。

「ライスレジン」を使用した製品の活用

 現在、国内では「ライスレジン」を使用したアメニティセットや自治体指定のごみ袋などSDGsの取り組みの一環として様々な製品が活用されています。

上川管内(北海道)、東川町における取り組み

 上川管内(北海道)では「脱炭素社会(カーボンニュートラル)の構築」、「水張面積の維持確保」、「ライスレジン」原料となる資源米の生産性向上やライスレジン製品の開発商品化と地元利用の促進などを目指し、東川町・㈱バイオマスレジンホールディングス・JAひがしかわの3者が共同事業実施主体となり、目的達成に向けた具体的な推進方策・支援を行うために、関係機関・団体が参画した「上川・ひがしかわライスレジン連携協力推進会議」が令和5年2月に設立されました。また、JAひがしかわでは過去より輸出用米や加工用米など多様なニーズに対応した米づくりを展開していることもあり、「肥料節減」、「設備投資の抑制」を目的とした2パターンの資源米試験栽培を令和5年より2ヵ年にわたり実施することとなりました。

包括連携協定 調印式の開催

 令和5年5月11日(金)には、資源米生産圃場にて各関係団体を参集し、3者が包括的な連携のもと相互に協力し、地域における資源米生産ならびにライスレジン製造事業および技術開発拠点整備等を推進することを目的とした包括連携協定の調印式を開催しました。資源米生産圃場には資源米生産の取り組みや「上川・ひがしかわライスレジン連携協力推進会議」関係機関が記載された看板が設置され調印式では看板除幕も執り行われました。

今後の展望

 今後は東川町とも連携した中で、ライスレジン製品の積極的な地元利用を図りながら、本年度のJAひがしかわでの資源米試験栽培によって得られた情報を基に「資源米栽培体系モデル」の確立を目指し、上川管内(北海道)における「ライスレジン」活用モデル市町村となるよう、原料生産から製品利用までを一貫して行う様々な取り組みを展開していきます。